2021世界選手権大会100kg以下級を分析してみた|公開情報(素材・インフォメーション)を利用してインテリジェンス化

国際柔道連盟が運営している大会情報データベースサイト(judobase.ijf.org)から国際大会217,157試合の結果を抽出した.レイティング手法を用いて抽出した試合結果から競技力の数値化を試みた.2021世界選手権大会100kg以下級の出場選手のレイティングリストを作成した.それをソートしたランキングシートは以下の通りである.

100kg以下級レイティングを用いたランキング
  名前 レイティング
1 ADAMIAN Arman  RJF 1979
2 LIPARTELIANI Varlam  GEO 1960
3 IIDA Kentaro  JPN 1917.9
4 KORREL Michael  NED 1905.5
5 ELNAHAS Shady  CAN 1865.3
6 NIKIFOROV Toma  BEL 1849.1
7 SULAMANIDZE Ilia  GEO 1824.6
8 FONSECA Jorge  POR 1807
9 IDDIR Alexandre  FRA 1764.7
10 KHURRAMOV Mukhammadkarim  UZB 1754
11 CATHARINA Simeon  NED 1735.7
12 GASIMOV Elmar  AZE 1721.3
13 MARET Cyrille  FRA 1715.2
14 KUKOLJ Aleksandar  SRB 1710.7
15 LKHAGVASUREN Otgonbaatar  MGL 1696.1
16 FREY Karl-Richard  GER 1671.8
17 REYES Kyle  CAN 1664.4
18 SISMANLAR Mert  TUR 1655.2
19 GONCALVES Leonardo  BRA 1651.3
20 TUROBOYEV Muzaffarbek  UZB 1628.5
21 BORODAVKO Jevgenijs  LAT 1624
22 CIRJENICS Miklos  HUN 1623.6
23 MINASKIN Grigori  EST 1620.8
24 BUZACARINI Rafael  BRA 1595.9
25 GEORGIEV Boris  BUL 1585.7
26 SAVYTSKIY Anton  UKR 1574.7
27 DOSEN Bojan  SRB 1572.2
28 SVIRYD Mikita  BLR 1563.1
29 OZCICEK-TAKAGI Kayhan  AUS 1559
30 KUMRIC Zlatko  CRO 1558.6
31 VEG Zsombor  HUN 1548.9
32 BATKHUYAG Gonchigsuren  MGL 1548.1
33 PANTIC Danilo  MNE 1532.3
34 MADSEN Mathias  DEN 1531.3
35 IMALA Otto  EST 1525.4
36 BOUAMAR Mustapha Yasser  ALG 1512
37 WON Jonghoon  KOR 1496.4
38 DVARBY Joakim  SWE 1495.4
39 BRICENO Thomas  CHI 1484.1
40 FARA Aaron  AUT 1470
41 DICHEV Daniel  BUL 1458
42 SHAH Hussain Shah  PAK 1441.4
43 SMITH III L.A.  USA 1416.8
44 MANONGHO Luc  GAB 1402.6
45 KEEVE Nathaniel  USA 1390.9
46 TALEB Abdullah  KUW 1386.8
47 MAPITIZA Lwazi  RSA 1378.3
48 IRUNGU Joseph  KEN 1369.7
49 TAKAYAWA Tevita  FIJ 1322.4
50 MALLIAROPOULOS Georgios  GRE 1303.2
51 KHANKAN Adnan  IRT 1288.3
52 KOSTER Jason  NZL 1276.2

 

今大会出場者ランキングシートでは,1位がロシアのADAMIAN Arman選手,2位がジョージアのLIPARTELIANI Varlam選手,3位がIIDA Kentaro選手である.

出場選手のレイティングシートから2021世界選手権大会100kg以下級の大会レベルを示す.
 平均値=1595,最大値=1979,最小値=1276.2 
 上位25%(四分位数)=1714,中央値=1573,下位25%(四分位数)=1474

(後で,リオ五輪と2019世界選手権の平均値を追加する)

次にレイティングシートを用いて大会をシミュレーションして,優勝確率およびベスト4確率を算出した.その結果を以下に記す.

 

ドロー表決定後の優勝確率とベスト4確率
  名前 レイティング 優勝
確率
ベスト4確率
1 LIPARTELIANI, Varlam 1960 16.6 40.4
2 CATHARINA, Simeon 1736 0.1 1.8
3 IIDA, Kentaro 1918 9.3 28.3
4 MARET, Cyrille 1715 0.1 1.3
5 KHURRAMOV, Mukhammadkarim 1754 0.5 4.3
6 NIKIFOROV, Toma 1849 4.2 19.4
7 BATKHUYAG, Gonchigsuren 1548 0.0 0.2
8 KUKOLJ, Aleksandar 1711 0.3 4.3
9 ELNAHAS, Shady 1865 5.9 23.8
10 BORODAVKO, Jevgenijs 1624 0.0 1.0
11 GONCALVES, Leonardo 1651 0.1 2.2
12 KUMRIC, Zlatko 1559 0.0 0.4
13 ADAMIAN, Arman 1979 31.1 71.8
14 IRUNGU, Joseph 1370 0.0 0.0
15 VEG, Zsombor 1549 0.0 0.6
16 BOUAMAR, Mustapha Yasser 1512 0.0 0.2
17 KORREL, Michael 1906 18.2 64.9
18 OZCICEK-TAKAGI, Kayhan 1559 0.0 0.8
19 MINASKIN, Grigori 1621 0.1 2.6
20 BUZACARINI, Rafael 1596 0.0 1.9
21 IDDIR, Alexandre 1765 2.2 20.7
22 PANTIC, Danilo 1532 0.0 0.7
23 DOSEN, Bojan 1572 0.1 1.5
24 FREY, Karl-Richard 1672 0.4 7.0
25 FONSECA, Jorge 1807 4.2 35.7
26 TUROBOYEV, Muzaffarbek 1629 0.1 2.9
27 REYES, Kyle 1664 0.4 6.5
28 GEORGIEV, Boris 1586 0.0 1.8
29 GASIMOV, Elmar 1721 0.4 8.5
30 SULAMANIDZE, Ilia 1825 5.4 34.0
31 CIRJENICS, Miklos 1624 0.1 2.5
32 LKHAGVASUREN, Otgonbaatar 1696 0.3 8.3


今大会100kg以下級で優勝確率が最も高かったのは,ADAMIAN Arman選手で31.1%(ベスト4確率は71.8%)だった.次いでKORREL Michael選手で18.2%(ベスト4確率は64.9%).ドロー表決定後のシミュレーションで興味深いところは,優勝確率はレイティングの高い順にならないところである.ランキング2位のLIPARTELIANI Varlam選手とランキング3位のIIDA Kentaro選手が早い段階であたることで,両者の確率が落ちる.LIPARTELIANI Varlam選手は,16.6%でベスト4確率は40.4%と上位2名の確率よりかなり落ちることになる.IIDA Kentaro選手は9.3%(ベスト4確率は28.3%)である.
さて,この勝ち上がり予測から,さらに分析を進めてインテリジェンス化を試みたい.
IIDA Kentaro選手目線で考えれば,LIPARTELIANI Varlam選手の特徴をおさえないといけない.これまで3戦3勝と相性はいいがレイティングは相手の方が上である.オリンピックに合わせてパフォーマンスを高めてくる選手である(MATCH BALANCE PER YEAR).リオ五輪時も勝率90%まで上げていたが,東京に向けても90%近くまで高まってきている.よく稽古できているのか,身体の状態はよいようにみえる(筋量を含めて身体が充実している|映像から).フランスのMARET選手もあなどってはいけないが近年の状況をみると昔ほど怖い選手ではない.

LIPARTELIANI Varlam選手の特徴(相四つ時)を2分で理解する.
リンク先で再生ボタンを押してください.

502 Bad Gateway

外巻込・内股巻込が強烈で,軸になっている技(動画1).接近戦や組手争いの流れで注意しなければならないのはやぐら投げ(動画2)と一本背負投(動画3).寝姿勢の攻防からもわかるが,ADAMIAN Arman選手と力勝負をしても,力負けしない.というか力で優っている.寝姿勢での身体の使い方が上手い(動画4).やぐら投げは通称です.

(通常の分析であれば,ここで選手の持っているカードから対策案が示される)
 相性の良いLIPARTELIANI Varlam選手に勝っても,決勝に進むにはADAMIAN Arman選手を倒さなければならない.ADAMIAN Arman選手は2020-2021で勝率80以上を維持している(MATCH BALANCE PER YEAR).

ADAMIAN Arman選手の特徴(けんか四つ時)を35秒で理解する.

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https://sigoro.kohhoh.jp/#/curates/83/5kq9ikkh

相四つでは大外刈も強烈だが,けんか四つでは,大内刈←→小内刈の連絡技がポイントを取る技として軸になっている(動画1と2).軸に繋げるケースや軸から広げるケースで小外刈が強烈(動画3).

(通常の分析であれば,ここで選手の持っているカードから対策案が示される)
 LIPARTELIANI Varlam選手やADAMIAN Arman選手に対しては,組手と間合いの部分で検討が行われる可能性が高い.二人とも勝ち方を知っており,強い間合いと強い組み方がある.その状況を作らせず,自身の強い距離や組み方を徹底しなければならない(これが簡単じゃないので計画を立て戦略的に準備をする).
 逆パートのKORREL Michael選手が上がってくる可能性が最も高い.KORREL Michael選手の近年の勝率は70%台(MATCH BALANCE PER YEAR)だが,非常にやりにくく,勝率以上に怖い選手.

KORREL Michael選手の特徴(相四つ時)を50秒で理解する.
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502 Bad Gateway

見た目は,力強いおじさんにみえるが,相四つ時の激絞り(組み方)から左右の担ぎ技が巧みである.握り位置で技名が変わるが,右の背負投,背負落,左の袖釣込腰,一本背負投を低くタイミングよく入ってくる(動画1~3).担ぎ技が軸になっているが,背中を持っても技がある.LIPARTELIANI Varlam選手を内股で投げているので注意が必要(動画4).

(通常の分析であれば,ここで選手の持っているカードから対策案が示される)
 KORREL Michael選手のように強烈な絞りと左右の担ぎ技をうまく使いこなす選手が100kg級には少ないので,やりにくさを感じて集中力が切れないようにしなければならない.普段の稽古であまり感覚が得られていない場合,苦しい状況が長く続くと精神的な負荷が大きくなる.指導がリードされる可能性もあるので,根気強く戦う必要があるだろう.苦しい展開を想定内にしておく.

ということで,公開情報の素材のみを利用して,情報の調理(情報収集,取捨選択,データ処理,整理等)をしてみました.「公開情報(素材)を2021世界選手権大会で活用できる情報へ」です(簡単ではありますが).ちなみに,全柔連の情報分析システムも使わずにやってます.皆さんも試合前に予測してみてください.

*大学の仕事を終えて,出張のため移動してきてホテルで3時間くらいの分析ではこれくらいでしょうか.大会後に「大会を終えて」を追加したいと思います.

【試合を終えて】

2021世界柔道選手権大会の100kg以下級の試合が終わったので,分析結果の検証をしてみたいと思う.
分析結果にも記載したが今大会100kg以下級の基礎情報を記す.
平均値=1595±177,最大値=1979,最小値=1276.2 
 上位25%(四分位数)=1714,中央値=1573,下位25%(四分位数)=1474

100kg以下級の結果と分析時の優勝確率とベスト4確率は以下の通りである.

結果 氏名

レイティング
(*ランキング)

優勝確率/ベスト4確率

優勝  FONSECA Jorge POR 1807.0 (8) 4.2% / 35.7%
準優勝  KUKOLJ Aleksandar SRB 1710.7 (14) 0.3% / 4.3%
3位  SULAMANIDZE Ilia GEO 1824.6 (7) 5.4% / 34.0%
3位  LIPARTELIANI Varlam GEO 1960.0 (2) 16.6% / 40.4%
5位  KORREL Michael NED 1905.5 (4) 18.2% / 64.9%
5位  ELNAHAS Shady CAN 1865.3 (5) 5.9% / 23.8%
7位  IDDIR Alexandre FRA 1764.7 (9) 2.2% / 20.7%
7位  ADAMIAN Arman RUS 1979.0 (1) 31.1% / 71.8%

試合結果の上位4名(優勝,準優勝,3位)のうち3名がレイティング上位25%以内の選手であった.KUKOLJ Aleksandar選手は出場者51名のなかでレイティングは14位.上位25%に入るには一つ足らない位置であった.大会全体をみると,波乱といえる内容ではない.大会入賞者(7位)をみても8名中7名がレイティング上位25%の実力のある選手である.

 

【100kg以下級で優勝したFONSECA Jorge選手目線でみてみる】
 FONSECA Jorge選手の山(トーナメントのpool)で対戦した相手は全て順当で,レイティング通り.
3回戦|REYES Kyle選手(CAN)→
準々決勝|SULAMANIDZE Ilia選手(GEO)→
準決勝|KORREL Michael選手(NED)
ドロー表が出てから,選手を絞って十分に対策を練ることができたであろう.決勝戦は,予想外のKUKOLJ Aleksandar選手であったが,FONSECA Jorge選手にとってはラッキーだったかもしれない.FONSECA Jorge選手が決勝で対戦する可能性が最も高かったADAMIAN Arman選手には3戦3敗でレイティング差が172あり勝つ確率は20%程度しかなかった*.LIPARTELIANI Varlam選手とは相性がよく3戦3勝だが,実力レベルは相手の方が高かった.
KUKOLJ Aleksandar選手とは初対戦.レイティング差は96.3なので,決勝戦だけをみた勝率は
FONSECA Jorge選手勝率:KUKOLJ Aleksandar選手勝率=65%:35%
で,FONSECA Jorge選手有利であった.
もう一度,全体でみるとREYES Kyle選手は自身より実力レベルは低く,SULAMANIDZE Ilia選手はほぼ互角,準決勝でKORREL Michael選手が自身より実力レベルが高かった.決勝戦までみても,自身より実力レベルが高い選手との対戦は準決勝の1度だけだった.KORREL Michael選手とのレイティング差は100程度なので,勝率は30%強だった(3回に1度勝てる).今回の対戦を除いてんみると,KORREL Michael選手とは3戦2勝で相性は良い方だった.
*レイティング差と上位者勝利確率を知りたい人は,こちらも読んでください.→ここをクリック

それにしても,FONSECA Jorge選手は,試合の入りがよく,勢い付いたら恐ろしい.自信に満ち溢れている時は,技出しが早くなるが,それが功を奏している.思い切りの良さと技出しの早さで,相手が対応しきれていない.今大会は,シンプルな入り方だけではなく,大外刈の形からの担ぎ技がよく効いていた.最終的には同じ形でも,そこまでのストーリーが増えたことは進化したと言っても良いと思う.準決勝まで,担ぎ技で圧倒的だったのに合わせて,決勝の最後が小内刈というのも完璧だった.相手は,完全に前技意識だったことが窺える.あの局面で,準決勝までの担ぎ技にこだわる選手もいると思うが,その裏をついた小内刈だった.相手の状況を感覚的に(冷静に)察知できていて,素晴らしかった.戦術は意識優先になってしまう.大会までの準備段階では戦術を身体に覚えさせるために意識的なトレーニングが必要だが,試合に入ったら感覚で瞬間瞬間の状況を捉えて,試合ができる方が良いし,それができるのは本当に強い.意識レベルが優位になると,視野が狭くなり,変えなければならない状況で,同じことを繰り返したり,逆に同じことを繰り返さないといけない場面で,変えてしまったりする.高校生や大学生の試合で,コーチが「これまで(戦術に関すること)やってきただろ!その通りにやれ!」ということを聞くことがあるが,「戦術」や「やること」を意識してしまうと,感覚的に察知することができなくなってしまう(その部分が弱くなる).もしくは,感覚的には違うと感じていながら,意識していることをやらないといけない状況になってしまう.最終的には,試合の状況を感覚で捉えられる能力というのは非常に重要になる.そういう意味では,今回のFONSECA Jorge選手は完璧だったと思う.

【LIPARTELIANI Varlam選手とADAMIAN Arman選手について】
 試合前に記載した内容にもあるが,LIPARTELIANI Varlam選手の状態の良さをあげていた.これは私の観察によるものであるが,インフォメーションのインテリジェンス化では,重要な情報として取り扱わないといけない.数値ではどうか,観察ではどうかを文章でわかるように記載していた.LIPARTELIANI Varlam選手の特徴もピックアップしていた通り,外巻込を軸とした試合内容だったと思う.LIPARTELIANI Varlam選手は,KUKOLJ Aleksandar選手に敗れたが,技ありをリードして勝ち試合だったと思う.この試合は彼の古くからの課題が明確にでた試合であった.彼はリードしてからの試合運びが上手ではない(特に大事な試合で).どの試合も極端に逃げたり,防御姿勢になったりする.彼が長く世界のトップにいるにも関わらず,無冠の帝王(オリンピック銀1,世界選手権銀3銅3)と言われるのはここにあると思う.彼の状態はかなり良かったと思うが,課題は改善できていない.
 ADAMIAN Arman選手の試合の解釈は難しいが,実力のあるELNAHAS Shady選手に対して集中した試合ではなかったようにみえた.ADAMIAN Arman選手は,ELNAHAS Shady選手とは過去4戦4勝と相性がよい.そのためか「普通にやれば勝てるだろう」という試合の入りだった.ELNAHAS Shady選手が組み際の小内巻込が得意なことは誰もがわかっている.集中して試合ができていれば対応できたと思うが,もろに受けて,受けてからの対応もほとんどできていなかった.その後も,雑に寝姿勢で攻めようとして抑え込まれた.これまでの結果から相性がよくみえても,実力のある選手は徹底的に研究をして対策を練って準備しておかなければならない.IIDA選手もLIPARTELIANI Varlam選手にこれまで3戦3勝で相性はいいが,相手の方が実力レベルが高いことは分析時に記載した通りである.

【試合前に情報を一部公開する理由】
 これまで16年間日本柔道ナショナルチームのサポートをしてきて,情報を公開することはほとんどなかった.メディアが取り上げる場合は,公開してよいものを確認して,一部情報(インフォメーション)を公開してきた.リオ五輪シーズンも現在の東京五輪シーズンも様々な方法を用いてサポートをしているが,インテリジェンス(目的達成のために活用できる情報|分析・加工により予測に役立つ情報)を公開することはなかった.ここにきて,一部その方法論を公開するのは,「後付け」で「かっこいいこと」を言っても何も意味がないと考えたからである.五輪が終わってから成果を出した競技団体にくっついて「実は〇〇サポートをやっていました.スタッツはこれこれで!」と言う輩が腐るほどいるが,「あればいい程度」の貢献しかできていないことがほ