結局は鶴の一声(2)

オリンピック・ムーブメントに関わりたいと
強く思うようになってきました…

クーベルタンの理念と嘉納の思想が融合することで
発展した・昇華された思想が見えてきます.
オリンピックに関わるものは、
この理念に基づく行動が求められてくるのだろうと思います…

が,スポーツに成り下がったJUDOの話を少し.

競技柔道では,オリンピック後に
国際柔道連盟試合審判規定(以下ルール)の改正が行われて
改正部分の試験をへて,およそ2年ぐらいでしょうか…
すったもんだして,最後は「えいやっ」で新ルールに変わります.

ルールの共通解釈を目的に
2016年1月末にIJF審判・コーチセミナーも実施されましたが
結局オリンピックは「鶴の一声」で
オリンピック用特別ルールに変わりました.

これまでのすったもんだは何だったんでしょうか.

IJFは「スピード感のある攻防スタイル」を志向していたため,
一方に罰則を与えて,試合を動かし
スピード感のある攻防の試合を作れる審判員は
優秀であると評価されていました.
しかしながら,オリンピックは
これまでとは明らかに異なる試合展開になったと感じています.
罰則数は平均でみると15%以上減りました.
これは,罰則で決着をつけるのではなく
「有効以上のスコアで決着」させたいという狙いがあったと思います.

これで本当によいのかと思うところと
そういうところまでを予測して
準備する力をつけなくてはならないと思うところと

なんとも複雑です.

実はロンドンオリンピックでも同様のことが起こりました.
これにより,ゴールデンスコアの数も急増しています.
私はリオでも同様のことが起こると予測していましたが,
これを現場に強く伝えることを控えました.
ハイリスクだと感じましたし,
できれば,そんな「鶴の一声」がないことを望みました.
が,やはり起こるんですね…

できれば,次のルール改正は
東京五輪を見据えた
特別ルールにする必要のない
ものにしてほしいと思います.

うっす.

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