今回から1年間・12回
「石井の勝手に連載シリーズ第1弾ーートレーニング編」を
勝手にやっていきますので,
勝手にシンドバッドでも歌いながら読んでください.
(勝手にやめることもあります.)
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トレーニング編 第1回
「ウエイトトレーニングと嘉納治五郎」
競技に専門トレーニングの必要性が日本で真剣に論じられ出したのは
1960年の第17回オリンピック以降のことである.
このように議論されながらも
筋力トレーニングを注目しないまま
いたずらに時が経過していったようである.
ウエイトトレーニングが
理論的にある程度骨組みができあがったのは
「近代ウエイト・トレーニングの父」
「近代ボディビルの父」と呼ばれる
ユージン・サンドウの手によって,
というところはあまりにも有名な話である.
彼は
『Sandow’s System of Physical Training』
『Strength and How To Obtain It』
『Body-Building』
『Strength and Health』
『Life is Movement』
といった著書を残している.
彼が創意工夫をした形をみるのは参考になる.
日本では明治33年に
『Strength and How To Obtain It』を種本とした(とされる)
「サンドウ體力養成法」(造士會)が出版されている.
この造士會の会長は,嘉納治五郎であった.
嘉納師範は,この本の序で
「講道館柔道を全国的に広めていくには,前途が遠い感がする.
私は友人のあるイギリス人にすすめられてサンドウの體力養成法を
1年間試みたが,まことに効果甚大.
柔道とは違って教師や相手を要することなく,
1人でできるこのトレーニングは,
国民の體力づくりの面に大いに今後すすめていきたい」
といった意味のことを述べている.
このように講道館柔道が様々なものを受け容れ,
世界のスポーツに発展したと,私は考えている.
自分の中で作り上げた虚像を,
現場の中で作り上げられた産物のように扱うのはよろしくない.
われわれは,
(嘉納師範のように)
よく学び,実践する
ということをやめてはいけない.
(参考,窪田登,武道のための筋力トレーニング)
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